てれれに会ったら見ザル、聞かザル、言わザルが、見て、聞いて、言うサルになる。
私達のメディアを作り、誰もが発信していけるように力をつけ、おもいきり表現していきましょう。

マスメディアにはないもっと身近な情報を発信しようと市民から集めた作品をカフェなどで定期上映しています。
個々が抱えている悩みや葛藤や喜びを映像で表現し交流し共有します。
特に「顔が見える」上映後のトークは大きな力になります。それは確実に社会を変え、生活の質を向上させます。
そんな場が「カフェ放送てれれ」です。

 上映作品&日程

 ●上映店

 ●上映報告&感想

 ●DVD販売

 ●作品募集

 ●応援団会員募集

 ●上映店募集

 ●ボランティア募集


パラグアイの言葉で
マテ茶を回し飲みしながら親交を深めることだそうです。

カフェ放送てれれもみんなでお茶しながら映像を通して、
伝えたいことを発信し、映像文化を楽しみたいと思っています。


急速な変化を続ける社会の中で
大切なことが見えなくなっているのではないでしょうか。

そのためにとても生きづらい社会になってきたと思います。

その解決方法の一つとして
コミュニケーションが重要だと考えます。

悩みや葛藤、喜びなどを共有することで人々が繋がります。

生活者の視点で出てきた映像には大きな力があり、
確実に社会を変えていきます。

そして、それは
私たちの人生を豊かにすることになるでしょう。

人と人が出会い交流し、互いに受け止め合い、
力を付けて行動につなげていく場がカフェ放送てれれです。


2000年頃、
てれれ代表の下之坊はドキュメンタリーを制作していました。
またビデオ講座の講師もしていましたが、
それらの作品の発表の場が少なく、たくさんの人に見てもらえる場を探していました。

翌年、ヨーロッパの市民メディアの視察に行き、
パリの「テレボカル」というグループがカフェやバーで市民から集めた作品の定期上映を
しているのに出会いました。

デモを撮った作品やユーモアいっぱいの作品を笑いながら皆で観ていました。

「これだ!」と思い、日本でもやってみようと
帰国してすぐ準備を始めました。

それが日本初「カフェ放送」のスタートです。


カフェ放送てれれはテレビと違って、
その人でないと作れない自由奔放な作品の上映会をしたいと思っています。

私たちが欲しい情報は私たち自らが発信していこうと呼びかけ、
送られてきた作品は選ばないで順番に上映しています。

プロ・アマを問わず、
ドラマ、アニメ、アート、ドキュメンタリーなどなんでも上映。

最近は日本国内だけにとどまらず
海外からも集まっています。

てれれの大きな特徴は、誰でも発信できることです。
「 これだったら自分にもできるかも」と
見る人がどんどん作る人に変わってきました。

もう一つの大きな特徴は、上映後みんなでトークすることです。
自己紹介したり、作品の感想を言い合ったり、
お互いの情報を交換しあったりで話が盛り上がり、
その後のそれぞれの行動に繋がっていきます。

初めて出品した車椅子の人が上映会に参加し、
そこで出会った大学の先生がマスメディアにはない面白い作品と考え、
授業のゲストに招き、そ授業に参加したNPOの人との出会いから、
NPOフェスタの記録カメラマンをすることになりました。

今では、いつも車椅子にカメラを携えて作品を作っています。

このように
お互いの顔を見て話すことでネットワークが拡がっていきます。


最初は一般的なカフェやバーでの上映を考えていましたが、
最近のてれれの上映は、
ニートの人たちを支援しているレストラン、
障害者が働いているお店、コニュニティーカフェ、
地域に開かれた画廊、市民活動センター、NPOセンターなどで
幅広く上映されています。

また、勉強会や仲間で見る仲間上映会などに
利用されるようにもなってきました。
おもしろいと思った人が次々と自分の地域で始めてくれます。

上映会場も大阪から、
兵庫、京都、和歌山、東京と少しずつ全国に拡がってきています。

また各地の映画祭や上映会にも招待されるようになりました。


 

 

カフェ放送てれれは2003年1月開始。
「自由な感じがする」「ハードルが低そう」「自分も何か作ってみたくなった」など、
上映後はいろいろ話がでて、まずまずのスタートだった。

最初は6店舗で毎月上映、途中13店舗になったが、
当時不景気の波が押し寄せクローズするお店が続出、年末には3店舗になっていた。
日本で初めての試みだったので、なかなか『カフェ放送てれれ』が何なのか伝わらない。
テーマが決まった作品の上映会ならともかく、ジャンルも内容もいろいろ、作り手も学生から高齢者まで、プロ、アマ入り乱れ。「幼稚園の学芸会みたいなもんを見せるな!」と怒鳴られたこともあった。
「もっと選んでクオリティの高い作品だけ上映したらどうか」と提案してくれる人もいた。
けど、そんなんしたらせっかく作ろうと思ってる人が参加できなくなる。どうしようとモンモンとしていた。 お客が減り、誰も来なかった時もある。そんな時は胃がキリキリ痛んだ。

しかし、誰か来てくれたら、すごく率直な感想が聞けたりして、思わぬ話で盛り上がったり、 帰りはメチャ気持ちええ。 こんな素敵な時間、もっと大勢で共有したいなあと思った。

2004年は上映店も3軒になり細々と続けていった。
そんな中、東京や名古屋で特別上映が開催された。
また10月には「ケーブルウエスト大阪セントラル」でてれれの放送が始まった。
最初何もなかった反響が2008年頃には「これは何じゃ!」とビックリしHP見て上映会に来た人、 朝一番に「良かったわ」と電話くれた人、他のテレビでは決して見れない番組だと人気が出てきた。
J:COMはケーブル各社を吸収合併して2008年1月には日本国内最大のケーブルテレビ局になった。

しかし、その矢先、2009年3月で「市民チャンネルてれれ」が突然放送停止になってしまった。
まあ、これはカフェでの上映会をもっと充実させろということかと思い、「カフェ放送てれれ」に一層力を入れていった。 作品はインドネシア、フランス、ドイツ、韓国などからも集まりだし、日本各地の市民メディアの人とも交流出来てきた。

始めた頃は「カフェ」「バー」でしか上映してもらえないと思っていたが、2007年頃からコミュニティカフェや、障害者・ニートの人が働くカフェ、まちの画廊、市民活動センター、フリースペース、自然食レストラン、はたまた自宅、仲間で上映する仲間上映会など、どんどんいろんな所での上映が始まった。
 

 

なにより嬉しいのは、見ていた人が作る人に変わっていったこと。
その人たちが生き生きと自分の表現をし、参加者と交流していることだ。

そして参加者の中から『てれれクラブ』ができた。
上映店が30店以上になり、てれれスタッフだけでは回りきれなくなった時だった。
クラブの人が進行表を作りそれを手にもって進めてくれる。アンケート用紙がなくノートを切って感想を集めてくれた。今では「てれれ新聞」の発行まで始まった。

7年目に入って感じるのは、最初、静かに見ていた参加者が、感想を言い合うようになり、良かったことなどを発言する人が少しずつ増えてきた。次にだんだん、反対意見や、違和感を表現しだした。反対意見が出た時、それ以上話しが進まなくなり、少し険悪な状況になることもあった。
しかし、しばらくたつと今度は、考え方が違う意見に対していろいろ話合いが出来るようになってきた。 人とコミュニケーションを取るのは難しいが、少しずついろいろな意見を受け止めながら、また自分の意見を言い合える関係性が出来てきたのは嬉しいです。

地域の中でこのような場が出来てきたことが、てれれの目指している状況に近づいてきたと思う。 そして何より、若い人たち、大学生たちがてれれを面白いと取材に来てくれる。
今後はどんどん世代を越えてつながっていきたいものだ。

(2009年8月/文責:下之坊)

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